「宮沢賢治」の親友「藤原嘉藤治」

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紫波町東根山麓に、「宮沢賢治」の親友であった「藤原嘉藤治」のお家が有ります。
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 宮澤賢治の親友「藤原嘉藤治」は、明治29年紫波の水分村小屋敷の藤原家に生まれ、後菅原家の養子となります。
 実の兄「広治」に習い、明治44年岩手師範学校に入学し、音楽教師への道を進みます。
 
 大正5年春には初任地陸前高田の広田小学校に、原敬が首相となった大正7年には盛岡の仙北小学校に転任となり、盛岡音楽普及会を結成し活動します。
 この時期、穴の開いたチェロを夜を徹して練習する姿が、後の宮沢賢治の「セロ弾きのゴーシュ」のモデルとなりました。

 大正9年に花巻高等女学校に転勤した「嘉藤治」を、花巻農学校に勤め始めた「賢治」が自分の原稿を見て欲しいと突然尋ねます。呆気にとられる「嘉藤治」を前に、自ら原稿を読み始めたそうです。
 これが初めての出会いで、賢治の詩の素晴らしさに圧倒され、賢治は音楽の魅力に引き込まれ、互いの交流は深まってゆきました。

 昭和8年9月21日「賢治」の永遠の旅立ち後、十二年間「賢治作品」が生み出される様子を間近で見て来た「嘉藤治」は、「賢治全集」出版の決意を固め教師を退職し、東京へ向かいます。
 第一回目の全集を出版し、後に収められなかった作品を第二回目の全集として出版もしています。
 この間には、「日本子守唄集」の出版もしています。

 全集の出版を終えた「嘉藤治」は、「賢治」の唱えた理想の村づくりを決意し、昭和20年8月終戦の2日前に生まれ故郷の紫波の水分に戻り、東根山麓に開拓者として入植しました。

 朝に霜を踏み夜に星を見る厳しいテント生活の中、手作業で山林を切開き根を起こし石を取り除く厳しい労働の中、「開拓者連盟」を結成し「苦悩する開拓者」のために奔走します。

 開拓十周年のおり「宮澤賢治全集」出版の同志となった「高村光太郎」が訪れ、「この眺めは、天然の舞台じゃないか」と感嘆したと言います。
 
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赤松のごぼうの根がぐらぐらと、

まだ動きながらあちこちに残っていても、

見渡すかぎりのこの手がひらいた、

十年辛苦の耕地の海だ。

今は天地根源づくりの小屋はない・・・



 「高村光太郎」が開拓十周年によせて送った詩に、「嘉藤治」は声を震わせて読み上げたといいます。
 
 昭和53年3月23日「賢治」と同年生まれの「嘉藤治」は、81歳でその生涯の幕を閉じました。
 「賢治」とともに生き、「賢治」の遺志を実践し、「賢治」のことを正しく伝え続け、追い求めた人生でした。

 この功績を伝えようと、「ビューガーデン」により、毎年この地で手作りの「かとうじ山のコンサート」が開催されます。





先人のそのような努力により築き上げられてきた、岩手の水田にも水がはられ田植えのシーズンとなました。

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賢治の眩しいほどの魂に触れた、
嘉藤治の魂もまた、
明日に引き継がれ、
未来に生きる道標となります。
 



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Commented by soumatou1717 at 2015-05-15 09:48
おはようございます。
この大地には、人が、居る。
と感じる写真ですね。
いつも素敵な写真。
勉強になります。
今日もお元気で♪
Commented by rinkatu at 2015-05-15 09:54
こちらの地域も防風林、屋敷林があって散村光景なんですね^^
今ググッてみると胆沢扇状地にあるとか。。。
自分の住む光景と似てるので喰い入るように見ました!(^^)!
Commented by urokaro at 2015-05-15 16:52
読んで、胸が熱くなりました。
当たり前のように見ている風景でも、そこに生きた人の想いがあっての「今」であると思うと、感謝せずにはいられなくなりますね。
素晴らしいお話ありがとうございます。
Commented by ei5184 at 2015-05-15 18:24
田植えは好い景色ですね~ 特に夕陽は何とも云えません!
10年以上前になりますかね、長野県安曇野で田んぼに映った
残雪のアルプスを思い出させる景色です。
Commented by bbex162546 at 2015-05-16 02:38
soumatou1717さん今晩は、
そんな風に感じていただけると嬉しいです。
これからもよろしくお願いします。
Commented by bbex162546 at 2015-05-16 02:46
rinkatuさん今晩は
岩手の県南では一般的にみられる光景で、散居の屋敷林を
エグネと言っています。
砺波とよく似ていますね。
Commented by bbex162546 at 2015-05-16 02:54
urokaroさん今晩は
祖父母や父母も戦後開拓で山間地に入りましたので、藤原嘉藤
治のことを思うと、熱くなります。
そのようにくみ取っていただけて、嬉しく思います。
これからもよろしくお願いします。
Commented by bbex162546 at 2015-05-16 03:04
eiさんいつもありがとうございます。
田植えの季節の風景は、日本人の心を揺さぶりますね。
eiさんの早乙女、とてもよかったです。
こちらの写真の田植機は「さなえ」でした^^;

もう少し晴れ渡るとよかっのですが、幸いに夕陽のタイ
ミングにあいました。
長野のアルプスの光景とは比べようもありませんが、さぞ
や美しいでしょうね。

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by bbex162546 | 2015-05-14 23:00 | 人物 | Comments(8)

岩手の祭りや四季折々の風景、風物を掲載してます。


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